研究発表1

大学体育会部員を対象にしたフィギュアスケートジャンプの回転不足判定判別精度に関する研究

○廣澤聖士(慶應義塾大学)、青木義満(慶應義塾大学)

抄録

回転不足の判別は、ときにオリンピック選手や競技経験を持つ解説者でも認識が異なる様子がメディアでも取り上げられている。競技規則に関する公的資料は限定的であり、競技者と技術役員の判定基準に差が生じている可能性がある。しかし、関連する調査報告は見当たらない。本研究では大学部活動部員14名に国際大会の映像から計100個のジャンプを通常速度で見てもらい、回転不足の判別をしてもらった。競技結果を正解とし、正解率を集計した。平均正解率は60.7%であり、最大値は71%、最小値は49%であった。特に18−19シーズンに基準が改定されたUnder-rotatedのジャンプの正解率が最も低く、平均正解率は46.4%であった。また、所持級・競技歴・技術指導状況それぞれの中央値で被験者を2群に分け、平均値の差の検定を行った。所持級は5%水準では統計的有意差がみられなかった。競技歴は5%、技術指導状況は1%水準で有意差を示した。自学が難しいため、インストラクターの技術指導の有無・頻度がより正解率に影響を与えた可能性がある。技術役員の判定基準を競技者が正確に理解できるための環境の整備が必要なのではないか。

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研究発表2

スケルトン競技におけるスタート動作の標準動作モデルからみた優れた選手の特徴

○小口貴久(日本体育大学大学院)、阿江通良(日本体育大学)

スケルトン競技では、スタートタイムを短縮させることが競技成績向上のための一つの要因である。しかし、スタート動作に関する研究は少なく、優れた選手の動きの特徴や指導のためのポイントは明らかになっていない。そこで本研究では、世界一流スケルトン選手のスタート動作の標準動作モデルを構築し、スタート動作指導のための基礎的知見を得ることを目的とした。2018年にオーストリアで開催されたインターコンチネンタルカップおよびヨーロッパカップにおいて、選手のスタート動作を撮影した。得られた画像から三次元DLT法を用いて三次元座標値を算出し、スタートタイムの上位男子選手11名について、スタートブロックの離地から3歩目の離地までを時間で規格化して標準動作モデルを作成した。その標準動作モデルの動作変動度を算出した結果、2歩目および3歩目の接地脚について、股関節、膝関節、足関節の動作変動度が減少していた。また、そりを押す側の肩関節および肘関節の動作変動度は、2歩目以降に値が大きく減少していた。これらのことから、支持期の下肢関節およびそりを押す側の上肢関節は、世界一流選手のスタート動作で共通性が高い部分であることが示唆された。

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